10年イシウエのブログ~とりあえず今日を生き抜きたいからっ!~

”凡人”10年イシウエがそれでも生き抜くために日々摂取している『心の栄養素』あれこれを書き綴っていきます。

”愚痴文学”の最高峰、林芙美子著”放浪記”のこと


2012年、92歳でお亡くなりになった森光子氏の代表的な舞台”放浪記”。61年から09年まで超ロングラン公演されたこの舞台を残念ながら私は一度も観たことないのだが、生前の森氏の溌剌とした印象、そして舞台の名物といわれた”でんぐり返し”などから勝手に『激動の昭和を生きた肝っ玉女の波乱万丈な人生』を描いた、観ると元気になる人情喜劇って感じかな、と想像してたんです。

放浪記DVD-BOX

放浪記DVD-BOX

 

 

それを踏まえて、以前原作である林芙美子の”放浪記”を読んだんですが

放浪記 (新潮文庫)

放浪記 (新潮文庫)

 

 なんだこれ?全然イメージしてたのと違う!

だって金がない、男運がない、小説家になる夢を抱きつつ底辺の生活を送る女のドロッドロの屈折した想いをこれでもか、つうくらい叩きつけるように書き記してあるんですもん、それも延々と。正直重い、重すぎる…

まぁ現代でいうならブログに日々愚痴をしたためる毒女と一緒ですよ、林芙美子恐るべし。

で、そんな日記小説”放浪記”は62年に映画化もされてまして

放浪記 【期間限定プライス版】 [DVD]

放浪記 【期間限定プライス版】 [DVD]

 

 実に小説の世界を忠実に再現してる、これまたなんともダウナーな作品。

ただだからといって面白くなかったわけではございませんよ。この映画傑作です!

特に何かをクリエイトしたい、またはしている最中の常に承認欲求を抱え悶々としてる私やあなたのような”くすぶり系”の人間は絶対観るべき!”デコちゃん”こと大女優・高峰秀子演じるこの映画の主役・林芙美子の言動がいちいち突き刺さるから!

印象に残ってるのは、辛酸を舐め散々な日々を経て一躍人気作家となった後、大きな屋敷で原稿に向かってる林芙美子に古い知人がお金を貸してほしい、と訪ねてくるシーン。そこで林は心底ふて腐れた表情をして追い返してしまうんですね。

これ、私も成功した暁には絶対誰かにやってやろう、とずっと思ってることと一緒(笑)

どっちかというとこの映画を観てから原作を読んだ方がより入りやすいかも、と思います。原作はかなり独特でアクが強くて読む人選ぶ感じだから。

…しかしそんな心のさもしくも健気に必死に生き抜く女のリアルがこれでかと描かれた”放浪記”を当代きっての人気女優・仲間由紀恵がどのように演じるのか、気になるとこではありますね。個人的にはちょっと林芙美子を演じるには綺麗すぎないか?と思うんですが。

 

※森光子氏の生涯もかなり波乱に富んでたみたい。だから放浪記に対する想いも人一倍深かったんでしょうね。

森光子 - Wikipedia

※桐野夏生が林芙美子を主役にした小説書いてました。

ナニカアル

ナニカアル

 

 


日記・雑談 ブログランキングへ