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10年イシウエのブログ~とりあえず今日を生き抜きたいからっ!~

”凡人”10年イシウエがそれでも生き抜くために日々摂取している『心の栄養素』あれこれを書き綴っていきます。

夢の諦め時はいつ?~ある映画監督の友人の話より~

独り言

太田隆文という映画監督の方が書かれたブログをたまたま読んでいろいろ思うところがありまして。

 


夢見る力シリーズー高いプライドが夢を壊した友人の物語:映画「向日葵の丘・1983年夏」監督日記:So-netブログ

 

 

太田監督の学生時代からの友人でフリーのディレクターをやっているG君という人がいる。

アクション映画の大作を監督することを夢見て深夜ドラマの演出をやっている。一本いくらのフリー稼業のため20年以上風呂なし・6畳アパートの貧乏暮らしだが頑張っている。

『最近の若いシナリオライターの書く脚本はつまらん』と毎回自身で手を加えている。その結果周りからは『Gさんのおかげでいい作品になりました。ありがとうございます』と感謝されてる、とご満悦。

 

…がしかし。長年G君を見ている太田監督は彼が自分で脚本を書き上げたのを見たことがない。

それはつまり

『お前自分で脚本書く気ないだろ?ゼロから作品を作り出す大変さを知らないだろ?

つうか仮に脚本書き上げたとして、それがつまんない、と言われてちっぽけなプライドが傷つけられるのが嫌なんだろ?

それにそもそもお前にはアクション映画の監督になってチヤホヤされる、という夢だけがあってどんな映画を作りたいか、何を語り伝えたいかなんてビジョンがないんだろ?』

という訳。

 

これは私にとっても耳に、というか心に痛いお話。

だってこの”人の作ったものの批評はいくらでもできるくせに、自分では何一つ最後まで完成させることができないクリエイター気取りの奴”って、高校卒業して東京の映像学校に入ったはいいものの、その後その筋の制作会社に入ることもせずだらだらとバイトをやってた私そのものでもあるから。

いやこのG君という方は取りあえずフリーのディレクターにまでなれた根性と才能がある分だけ全然ましだよ、とすら思うもん。

 

アーティスト症候群---アートと職人、クリエイターと芸能人 (河出文庫)

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 そういやこの間ドラマ化された”アオイホノオ”って、この『批判ばかりでなにも生み出さない人から自ら創造する人への脱却』を描いた作品でしたよね。

 

アオイホノオ DVD BOX(5枚組)

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 他人からの評価に耐えれない人間は所詮真の意味での”クリエイター”にはなれない。そしてその域に達するためにはなにより、自分の作り出すものに対する誰が何と言おうと揺るがない絶対的な自信・確信がなければならないわけで。

 

しかし”自身の企画したアクション映画の大作を作る”という無理目な夢に見切りをつけ、折角キャリアを築いた雇われディレクターとしての道をそのまま細々と生きていく、という選択もありっちゃあり、だと思うんですが。


ちゃちなプライドが許さなかったんでしょう。それに長年のディレクター生活で”自分には物語をゼロから作り上げる創造力はないな”と薄々悟っていたのかもしれない。結局G君氏、オリジナル脚本を書くことができず50歳を目前にして田舎へ帰った、それも誰にも言わずに、とのこと。

 

 人生の貴重な時間を無駄にする、プライドやこだわりは早く捨てたほうがいいよ。

 という教訓めいたお話でした。

(でも当人にとってはその”諦める”ことほど難しいものはないんですけどね)

 

※そういえばこの映画も”クリエイターになりたい、でもなれない”ジレンマに苦しむ若者の悲哀を描いてて、身につまされました。↓

 

 


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