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10年イシウエのブログ~とりあえず今日を生き抜きたいからっ!~

”凡人”10年イシウエがそれでも生き抜くために日々摂取している『心の栄養素』あれこれを書き綴っていきます。

疲れた職場で生き残るには

 本屋さんでこのタイトルが目に入ったもんで、ついつい買ってしまいました。↓

 

 

『40歳からの”名刺を捨てられる”生き方』…う~ん、憧れますねぇ。特に常日頃「仕事辞めてぇ…」とため息ついてる私みたいな者には特に。

 

公認会計士である田中靖浩氏という方の著作。(田中氏のブログはこちら→元会計士 田中靖浩の人生B-side

元来、”あなたはこれが足りないから努力しろ”だの”もっと自分に自信を持て”だのといった無闇にポジティブさを煽ってくるビジネス本の類はあまり好きではないのですが、

 …「仕事のスキルを高めましょう」とスキルアップを勧めたり、「老後に備えて貯金しましょう」と倹約を勧める本ではありません。むしろこれからの時代は、スキルアップに励んだり、倹約しないほうが幸せになれるのではないかと提案しています。

 

という序文の言葉に惹かれたんですね。なんかいい具合に肩の力が抜けてて、この人の話ならちょっと聞いてみようか、と思ったわけです。

 

〇ゆでガエル化してきた日本の職場

 

カエルを熱湯に放り込んだら熱さに驚いて飛び出すが、はじめは水に入れて徐々に熱していくと飛び出さないまま熱湯でゆであがってしまうことを”ゆでガエル状態”というそうです。そう、まさに不況で喘ぐ日本の職場はまさにこのゆでガエル化してませんか?と。

 

景気が低迷して企業の業績が悪化してきた中で利益を上げた者にはその数パーセントの取り分を与える、という”成果主義”を導入する企業が増えてきましたが、別な見方をすれば高度成長期の日本企業の美徳であった”長く勤めれば給料が上がる”というモデルからの転換、雇い主からすれば従業員の基本給を据え置きにするための都合のいい言い訳にも使えるわけです。

 

またこの不況下でさらなる利益を生み出すためには、よりいいサービスを提供することを追求せざるを得ず、そのことはより過剰な敏感さを必要とし、その敏感さは結局のところ緊張を生むことになったわけです。

 

プレッシャーでみんなが鬼のように働きだした職場では、「のんびり働いてる輩」が許されなくなり、彼らへの締めつけ・イジメが始まります。

知らず知らずに職場がギスギスしていき、思いやりや信頼関係が失われ、最後には病人が増える。

 

これって私が10年務めている今の職場にも完全にあてはまってます。たしかに10年前は今ほど売り上げに対してきつく言われなかった、まだのんびりしてましたよ。今じゃ重箱の隅を突くようなお小言ばかり…正直ノイローゼになりそうですよ、まじで。

それはまるで少しずつ熱湯になってるのに気付かないゆでガエルの姿、かもしれません。

でもこの文章読んでみて、売り上げが厳しくなった会社ならこうゆう状態になるのも致し方ないのかもしれん、とある意味諦めの感情が湧いてきました。ずっとモヤモヤしてたことをきちんと文章化されててスッキリしたというか。とはいえ不満自体は全く解消されてないんですが。

 

 〇じゃあ、そんな職場で生き残るにはどうすんの?

 

・ その一 会社とアームズ・レングスな距離をとる

”アームレングス”とは腕の長さくらいの適切な距離を保った関係、のこと。余裕のない会社にべったりと依存するのではなく、独立したもの同士の共存する関係へ。

 

・その二 サラリーマンこそ、ソロ活動を!

そしてそのための一歩として会社を辞めることなく社外の人間関係を広げることが大切だ、と説いてます。これは頭では分かってるけどなかなか行動に移せないことでもありますけど。

 

・その三 気遣いは「エコモード」へ

会社から求められるコスト削減や効率化は働く人をすり減らしていきます。「責任感の強い人」ならなおさら、です。そんなときは”気遣いの「エコモード」”手を抜いてもいいじゃないか、と。これに関しては私、すでにやり過ぎ、つうくらい全力で実践してますけどね。(その代り上司や職場の連中には冷たい視線を向けられてる気がしますが(笑)

 

・その四 積極的手抜き「見(ケン)」のススメ 

そしてただ単なる手抜き、ではなく勝ちに行く場面とあえて勝負を下りてみることのメリハリをつけよう、そんな態度を「見(ケン)」という、とのこと。「勝負は時の運」だとゆったり構えることもときには必要だ、というのは心に余裕がなくなったときに肝に銘じたいことですね。

 

・その五 「金持ち」ならぬ「時間持ち」になろう

 効率化により仕事にかかる時間が短縮するのは結構ですが、その余った時間にまた新たな仕事が詰め込まれ、我々働き手の心身の余裕がなくなっている現在。だからこそお金ではなく時間を稼ぐために頑張りませんか、と。

 

 ・その六 「知的コバンザメ作戦」の実践

「いつの日かこんな人になりたい」と思えるような師匠・先生・先輩・仲間がいるかどうかはとても大切だ、と説いてます。そうでないと自分の殻に閉じこもってしまう、とも。

私、こうした理想の人が今までいた試しがないんですよね。職場でも学校でも。基本天邪鬼な性格だもんで人の意見を素直に聞き入れないとこがあったのも原因かと。しかしたしかにこれは不幸だったな、と今にして思います。これかれこんな人を見つけられるんだろうか…

 

・その七 「半自営業・半会社員」を目指す

「会社に頼らない生き方」とはつまり自営で働く、ということ。しかしそのハードルは高くサラリーマンはなかなか踏ん切りがつかないもの。そんな人はます手始めにすでに自営業をしている人と一緒に仕事すればいい、というこの本の中ではかなり具体的な提案。

ただし自営業者は”お仕事を戴く”という態度のノホホンサラリーマンが一番嫌い、なので彼らに一緒に仕事をしたい、と思わせるのはそれなりに大変、という忠告も添えてありました。

 

・その八 名刺ファーストな生き方をやめる

 

実は自営業の人たちは常に優秀な人材を求めている、しかし赤の他人と一緒に仕事するのには躊躇いがある。だから誰かを雇いたい、と思ってる自営業者とは直接知り合いになるしかない。

ソロ活動の一環として自営業者の集まりに顔をだし、いきなり名刺を出して自己紹介するのではなく、個人としての顔を覚えてもらう努力をしろ、名刺なしで相手と話せることを練習しろ、と。

 

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この本は闇雲に独立や開業を勧めているわけでもなく、先の見えない不況下、ギスギスして熱湯の中のような職場だからといって、おいそれと仕事を辞めることもできない我々小市民がそれでもしたたかに生き残るためにはどうすればよいか?の冷静かつ前向きなヒントが提示されててとても面白かったです。その他もサクサク読めるわりに内容も充実していて、2年前に刊行されたものですが全然今でも有効だと思いましたね。

…読み終わった後、疲れた職場と共倒れしないよう気をつけなければ、とより思いを強くした10年イシウエでした。

 


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