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10年イシウエのブログ~とりあえず今日を生き抜きたいからっ!~

”凡人”10年イシウエがそれでも生き抜くために日々摂取している『心の栄養素』あれこれを書き綴っていきます。

”ちゃんと負けること”の大切さ~映画『百円の恋』~

日本映画

とかく根性で何事も押し切ろうとするとことか、上下関係にうるさいとこなど、いわゆる体育会系のノリが苦手な私ですが逆に『体育会系っていいな』と思ってる点もありまして。

 

 

体育会系

体育会系

 

 

 

まず第一に”自身の才能や能力のレベルを比較的早い段階で把握することができる”こと。例えば様々な大会などで他の選手と自分を比較せざるを得ない中で、どうにも抗えない能力の差を突き付けられる場面に遭遇する。ある者はよりその能力を発揮できるステージを目指し、ある者は別の道に進む…そんな選択を若い時期にしなければならないことって一見残酷なようでもありますが、考えようによっては客観的に自身のレベルを把握し、変な未練を残すことなく先に進むことが出来るわけで。

 

絵を描くとか文章を書く、などの文化系の作業ではその能力ってはっきり数値化できない部分がありますよね。だからほんとにその人に才能があるのかないのか?その世界でプロになれるのか?運の問題も含めてはっきり言えないとこが大いにあるんですけど、スポーツ系はもう気持ちいいくらい数字に表れる結果が全ての世界ですからね。それはもう潔いくらいの。

 

あと”とにかく勝ち負けにこだわる”とこ。文化系の私からすると『そんなになんでも白黒つけなくても…』と思うこともありますが、いやこの歳になるとそうした負けん気、というかいい意味の闘争心って社会で生きてくうえで結構重要だと痛感する場面が多かったし。

 

ただ人間誰しもいついかなる時も勝つ、とは限りません。ときには負けるときだってある。だけどその負け方が大切なんだよな、と最近は特に強く思うのです。そう『ちゃんと負ける』ということ。

 

先日やっと映画『百円の恋』を映画館で観ることができました。

 


映画「百円の恋」公式サイト

 

 

百円の恋 [DVD]

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『愛のむきだし』に出てた安藤サクラ氏に『なんだ!?この女優さんは!』と驚いたもんでしたが、それから着実にキャリアを築いてきた彼女のその獰猛な才能が炸裂している、なんともパワフルな映画でした。

 

※これからネタバレな文章になると思うんで知りたくない人はスルーでお願いします。

 

特に後半、ボクシングで見事にシェイプアップし試合のリングに上がるため廊下をズンズン歩いていく彼女を長いワンショットで撮った場面の、その殺気立った雰囲気といったら!ここまでの緊張感を漂わすことのできる女優さんが今この日本にいるのかな?とまで思わせるくらいの圧倒的な存在感。いやぁ安藤サクラ氏、恐るべしでしたね。

 

で、この映画を観ながら思ったのが『ちゃんと負けることの大切さ』。

 

安藤サクラ氏演じる主人公の一子は32歳で弁当屋を営む実家の手伝いもせず、家に引き籠る生活をしている。言うなれば”中途半端に負けてる”というか”負け状態をダラダラ引き伸ばしてる”というか。(一子の部屋にデキシードザエモンズのポスターが貼ってあったのが気になったな。元バンギャ、という設定なのか?)


ズバリ!ラストライブ!!in日比谷野外大音楽堂

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そんな彼女が、あるきっかけでボクシングにのめり込む、そして試合にでるまでのお話。まぁ古今東西のボクシングを題材とした映画では定番ともいえる、目新しいストーリーではなかったです正直言えば。

 

だから映画のエンディングの試合のシーン、一体どうゆう風に決着をつけるのかな?観ている中盤くらいから気になってたんですよね。

 

はじめての試合で一子が勝っちゃったら、それはちょっと嘘っぽいし。かといって負けるにしろどうゆう負け方をさせるのか?

 

この『百円の恋』での一子はほんと完膚なまでに負けてしまいます。もう手加減なしに。ほんの少し反撃ができたかどうか、つうくらいに。しかしその負けっぷりが清々しかった、そう『ちゃんと負けてた』んですよ。

 

いつまでたっても試合から逃げていたり、はたまた試合をやって負けても『どうせ元々真剣に練習してなかったし…』などという言い訳を用意していたり…そうした態度では結局中途半端に未練が残る、真剣に勝ち負けに向き合い、たとえ勝てなかったとしても、ちゃんと負けた者にしか次には進めないのです。

 

いい映画ってときにダメなやつがダメなまま輝く姿を描いて、観る者にえもいわれぬ感動を与えるときがあるんですよね。『百円の恋』ってまさにそんな映画、観る者に生きることの戦いに再び挑む勇気を与えてくれる、奮い立たせてくれる映画だと思いました。

 


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