10年イシウエのブログ~とりあえず今日を生き抜きたいからっ!~

”凡人”10年イシウエがそれでも生き抜くために日々摂取している『心の栄養素』あれこれを書き綴っていきます。

お勧め!映画好きのための”映画の本”10選!Vol.1

 映画が好きな人ならきっと楽しめるであろう”映画の本”を10冊ピックアップしてみましたよ。

 

 

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 1.

マイ・ファースト・ムービー―私はデビュー作をこうして撮った

マイ・ファースト・ムービー―私はデビュー作をこうして撮った

  • 作者: スティーヴンローウェンスタイン,Stephen Lowenstein,宮本高晴
  • 出版社/メーカー: フィルムアート社
  • 発売日: 2002/04
  • メディア: 単行本
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↑この本のことは以前のエントリーでも紹介してるんですけど

”マイ・ファースト・ムービー”という本の話~”クリエイトする”ことの恍惚と不安 - 10年イシウエのブログ~とりあえず今日を生き抜きたいからっ!~

ほんとに大好きな本なんで再度取り上げました。名だたる映画監督が処女作を撮った際の思い出話をまとめたものです。

 

取材されてる映画監督に私的に好きな人が多いのも気に入ってる理由であります。欲を言うなら現代映画のトップランナーである、スティーブン・スピルバーグやデビッド・フィンチャーとかも取材してほしかったんだけど(スピルバーグは多忙を理由に断れたが”企画のセンスがいい”と褒められたそう)。

 

これだけ才能がある人たちでも成功を掴むまでには、これほどの苦労を強いられてるんだなぁ、ということになんだか勇気を与えられる本でもあります。

 

 

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 2.

マスターズオブライト―アメリカン・シネマの撮影監督たち

マスターズオブライト―アメリカン・シネマの撮影監督たち

  • 作者: デニス・シェファー,ラリー・サルヴァート,高間賢治
  • 出版社/メーカー: フィルムアート社
  • 発売日: 1988/03/01
  • メディア: 単行本
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↑ベルナルド・ベルドルッチの片腕として頭角を現したヴィットリオ・ストラーロ、”ゴッド・ファーザー”やウディ・アレンの”アニー・ホールなどの撮影を担当したゴードン・ウィリス、私の大好きな監督、マイケル・チミノの”ディア・ハンター”や”天国の門”のヴィルモス・スィグモンド、名作”アメリカン・グラフティー”や”カッコーの巣の上で”を撮影し、後に実の息子が監督したドキュメンタリー映画も製作されたハスケル・ウェクスラーなどなど…70年代アメリカン・ニュー・シネマ期の伝説的カメラマンたちのインタビュー集。あの映画のあの美しい画面はこうした技術で、こうした意図で撮られていたのかと腑に落ちたり、この頃のアメリカ映画の裏話的エピソードも満載なので、好きな人にはたまらんのではないでしょうか。

 

 

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 3.

ジョン・ウォーターズの悪趣味映画作法 新版

ジョン・ウォーターズの悪趣味映画作法 新版

 

 

 ↑アメリカの片田舎・ボルチモアで頭のイカれた仲間たちと”ピンク・フラミンゴ”などのトンデモカルトムービーを作り上げたジョン・ウォーターズ監督の自叙伝。

 

映画とタメをはるくらいのハチャメチャなエピソードばかりで大いに笑えるが、ウォーターズがキャリアの初めから『アートシアターで上映されるZ級ムービー』を戦略的に目指していたことも面白い。あと怪優ディバインを筆頭に”ドリームランダー”と呼ばれたウォーターズ映画常連俳優たちの別れも描かれててグッとくるのです。しかし私が10代の頃、この人の映画はそうそうあまりにヤバすぎてそうそう観れるもんじゃなかったんですけどね。

 

 

ピンク・フラミンゴ [DVD]

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 4.

犬猫―36歳・女性・映画監督が出来るまで

犬猫―36歳・女性・映画監督が出来るまで

 

 

 ↑最新作”ニシノユキヒコの恋と冒険”も好調な監督・井口奈己が36歳の頃、8ミリで完全自主製作映画”犬猫”を撮り、その後榎本加奈子などの主演で同作をセルフ・リメイクしたときのお話。

 

お金もない、時間もない、ただただ映画が好きで、自分の映画を作りたい!と猛進する一人の女性が紆余曲折しながらもチャンスを掴み成長していく過程の記録。これもなにかをやりたいけど自分じゃ…と弱気になってる人にうってつけの本だと思うよ。

 

8ミリ映画 犬猫 [DVD]

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 5.

複眼の映像―私と黒澤明 (文春文庫)

複眼の映像―私と黒澤明 (文春文庫)

 

 

 ↑”羅生門”、”生きる”、”七人の侍”を筆頭に黒澤明監督の多くの作品を手がけた名脚本家・橋本忍が脚本家になったきっかけや黒澤映画との関わりを綴った回顧録。監督と旅館で共同生活しながら件の名作の脚本ができるまでのキリキリするような日々、共に戦った者だからこそ言える巨匠・クロサワに対する独自の冷静な批評眼も興味深い。

 

 

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6.

小津安二郎 僕はトウフ屋だからトウフしか作らない (人生のエッセイ)

小津安二郎 僕はトウフ屋だからトウフしか作らない (人生のエッセイ)

 

 

 ↑小津安二郎がいろんな媒体で書いたエッセイをまとめた本。勝手に寡黙な映画監督だと思ってたんですが、結構ざっくばらんに製作信条のことを語ってます。あの特徴的なローアングルは地面に散乱してる電気類の配線をなるだけ映したくなかったための苦肉の策だったこと、また笠智衆のような地味な脇役俳優ばかり使っていたのは、小津監督が駆け出しだった頃、人気俳優を使えなかったため、だとかへぇ~と唸る話題が盛りだくさん。もし小津映画に興味あるけどまだ観てないという人は先にこの本を読んでからのほうがいいかも。決して気難しい人じゃないのがよく分かって親しみやすくなると思う。

 

 

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7.

挫折する力―新藤兼人かく語りき

挫折する力―新藤兼人かく語りき

 

 

 

↑満100歳で亡くなられた、日本における偉大すぎる脚本家にして”インディーズムービー”の先駆者でもある・新藤兼人監督。私、実はクロサワやオズなどのビックネームの陰で新藤監督のことはつい最近まであまり注目してなかったのです、恥ずかしながら。はっきり言って上記の二人と同じくらいの国際的評価をもっと受けるべき人ですよ。

 

ご老人の域に達しても尚、映画青年のようなキラキラした気持ちを持ち続けた新藤監督の穏やかで熱い人柄がにじみ出るインタビュー集。

 

 

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8.

 

↑すっかり情報番組のコメンテーターとしての顔が定着してる井筒和幸監督が60年代から80年初頭の”骨太”なアメリカ映画を語った本。この人、”タクシードライバー”の有名な、ラストの銃撃シーンを再現するためにわざわざニューヨークに行ってドキュメンタリー撮ったりしてるくらいのスコセッシ狂。テレビやコラムでは言いたいこと言う人でたまに『えっ!?』って思うこともあるけど、ジャルジャルが主演した”ヒーローショウ”はダークで歪な青春映画としてアメリカン・ニューシネマの諸作品に負けず劣らずな作品だったし、密かに気になってる人なのです。

 

 

ヒーローショー [DVD]

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9.

ゼロからの脚本術―10人の映画監督・脚本家のプロット論

ゼロからの脚本術―10人の映画監督・脚本家のプロット論

 

 

 ↑脚本の書き方、というよりあの映画の着想、アイデアはどうやって生み出したのか?という点を掘り下げたインタビュー集。”変態仮面”等、今をときめく福田雄一監督や”愛のむきだし”の園子温の特異な脚本術の話も面白かったけど、私的には”運命じゃない人”で度肝を抜かされた内田けんじ監督の緻密なプロット論が興味深かったな。

 

 

運命じゃない人 [DVD]

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10.

フリッカー、あるいは映画の魔〈上〉 (文春文庫)

フリッカー、あるいは映画の魔〈上〉 (文春文庫)

 
フリッカー、あるいは映画の魔〈下〉 (文春文庫)

フリッカー、あるいは映画の魔〈下〉 (文春文庫)

 

 

 

↑最後は映画をテーマにした小説。

 

場末の映画館でバイトしていた、UCLA映画学科の生徒ジョンは1940年代、才能の絶頂期に忽然と消えた監督、マックス・キャッスルになぜか猛烈に惹きつけられる。大学教師になった後もキャッスルを追い続けるジョンは次第に謎のカルト宗教集団に近づいていく…

 

古今東西の膨大な映画の知識がこれでもか、と詰め込まれた迷路のようなこの物語は一体どこに向かうのか?という気持ちにさせられる。が、一旦小説世界に引き込まれたが最後、次のページを捲るのさえもどかしくなるほどハマれること請け合い。ミステリーであり、ラブロマンスでもあり、映画狂青年の成長物語でもある、いろんな楽しみができる小説です。とてつもなく長いんで読む人を選ぶタイプではありますが、もし未読のひとなら一度チャレンジしてほしいですね。

 

 

…さぁどうでしょう?中には『映画の本ならなんであれは選んでないの?』なんて意見もあるかも、ですけどね。一応今回はVol.1、ということなんでまた紹介したい本がたまったら続きを書くつもりです。では!