10年イシウエのブログ~とりあえず今日を生き抜きたいからっ!~

”凡人”10年イシウエがそれでも生き抜くために日々摂取している『心の栄養素』あれこれを書き綴っていきます。

40年間輝き続けた魔法の音楽~シュガーベイブの『SONGS』~

今から40年前、1975年。テレビでは”まんが日本昔ばなし””アタック25”が放送開始され、3億円事件が時効。ぺやんぐソース焼きそばが発売され、海外ではイギリスでサッチャーが保守党党首になった、そんな年。

 

音楽では井上陽水のアルバム”氷の世界”が大ヒット。

 

氷の世界-40th Anniversary Special Edition (DVD付)

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サイゴン陥落でベトナム戦争が終結、日本赤軍がクアラルンプールのアメリカ大使館を占拠したり、と70年代安保闘争後の混乱が残る”政治の季節”でもあった。

 

 

洋楽は、ブルース・スプリングスティーンの”明日なき暴走”やベイ・シティー・ローラーズ”サタデー・ナイト”などがヒット。

 


ブルース・スプリングスティーン / Born To Run (1978) - YouTube

 

ちなみにセックス・ピストルズ”勝手にしやがれ!”が発表されたのが77年。世はパンク勃興前夜、でもありました。

 

セックス・ピストルズ・インサイドストーリー

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そんな中、東京でとあるバンドがひっそりとデビューアルバムを発表していたのです。

 

そのアルバムは当初ほとんど売れなかったのだが、その後今に至るまで40年の間、一度も廃盤にならず新しいリスナーを開拓し続ける、という驚異のロングセラーになったのでした。

 

そのアルバムの名は”SONGS”、バンドの名前は”SUGAR BABE(シュガー・ベイブ)。

 

その”SONGS”が発売40周年を記念して、新たに再ミックスとリマスターを施され、このたび発売されました。

 

SONGS -40th Anniversary Ultimate Edition-

SONGS -40th Anniversary Ultimate Edition-

 

 

 

今では日本を代表するポップミュージシャン”山下達郎””大貫妙子”が在籍していた伝説のバンド、として語り継がれているシュガーベイブだが、しつこいようだが75年当時は、東京で局地的な人気は得ていたものの、全国的にはほぼ無名。また所属していたレコード会社が倒産したり、と文字通り”不運なバンド”であった。

 

実は私、今回初めて、ちゃんとシュガーベイブを聴きまして。世代的には、彼らの代表曲”ダウンタウン”を”オレたちひょうきん族”のエンディング曲でEPOがカバーしてるヴァージョンとして触れていたんですけどね。懐かしい!

 


EPO - ⑦ DOWN TOWN - YouTube

 

 

 私が音楽を真剣に聴き始めたときって、もう山下達郎氏は日本ポップス界の大スターとして君臨していたわけだけど、ほっておいてもテレビや街中で聴こえてくるヤマタツ・サウンドには正直あまり触手を動かされなかったんですよね。なんつうんだろ、レストランでいえば定番人気メニューはいつでも食べれるから後回しにして、先に珍しい裏メニューにしてみようか、みたいな。行列の並ぶ店にわざわざ行かなくていいじゃん、って感じのへそ曲がり思考が邪魔していた、というか。

 

…しかし今回この『SONGS』を聴いて、そのデビューアルバムにあるまじき完成度の高さもさることながら、なによりフォークと歌謡曲が全盛だった1975年の日本のミュージックシーンにおいて、あまりに異質で浮いてる音楽性が逆に紛れもなく”ロック”だったんだなぁ、と改めて感じるのですよ。

 

ロック、って必ずしも過激でハードな音じゃなきゃいけない…とは限らない。時代に迎合せず、自分の信じたものを追求する姿勢、それこそが本物のロックンロール。

 

75年当時の政治的にまだまだ荒れていた世相をあまり感じさせない浮世離れした雰囲気がある『SONGS』の曲たちだが、その実、一見高度に音楽的でポップスとして洗練されているようでいて、妙にゴツゴツした荒っぽさに満ちている。そしてなにより演者の若さあふれる情熱がひしひしと感じられるところがいい。

 

僕にとってロックンロールっていうのは、気迫、根性、ガッツ、プラス寛容…そうゆうものなんですよね。その意味では、我々が明治維新以来、日本の教育で教えられてきた音楽をは全く違うものなんです。クラシックとロックは同じ音楽という名前がついているけど、全く違うと言っていい。

 

ロックンロールとは何かと言われたら、自分の中の情念…ルサンチマンでもコンプレックスでも優越感でもナルシズムでも、呼び方はなんでもいいんだけど、そうゆう感情を音楽的に最もシンプルな形で噴出させる手段。…いずれにせよ、ロックンロールが無かったら僕はミュージシャンになってないし、僕はもともとドラマーだったので、そうゆう情動の原初みたいなところを強く持ってる。

(2015年10月号”サウンド&レコーディング”の山下達郎インタビューから抜粋)

 

Sound & Recording Magazine (サウンド アンド レコーディング マガジン) 2015年 10月号 [雑誌]

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職人気質でいろんなことを超越した文字通り”達人”だと思ってたヤマタツさんの口から”ガッツ”や”根性”という言葉が出てきたのが妙に可笑しいのだが、そう、確かにロックって計算立てて冷静にやるもんじゃないんだよね。さすがいまだにライブ3時間越え(!)当たり前、の人だわ。

 

yoshizo.hatenablog.com


しかし自分が生まれた頃の音楽にワクワクできる、ってなんかいいよね。