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10年イシウエのブログ~とりあえず今日を生き抜きたいからっ!~

”凡人”10年イシウエがそれでも生き抜くために日々摂取している『心の栄養素』あれこれを書き綴っていきます。

原風景はショッピングモールだった

小学校5,6年の頃だったか、学校の近くにショッピングモールが誕生した。

 

当時”流通業界の革命児”と呼ばれた中内功氏が率いたダイエーの真新しい店舗は、中央にフードコーナーがあり、レンガを模したアーケードを歩けば、あらゆる商品を取り扱うお店が立ち並んでいた。今でこそ何の珍しさもないのだが、夏の暑い日も冬の寒い時期も関係なく快適に過ごせる、あのだだっ広い空間はあの頃の私にとって衝撃的だった。

 

中内 功  生涯を流通革命に献げた男 (中内功シリーズ)

中内 功 生涯を流通革命に献げた男 (中内功シリーズ)

 

 

toyokeizai.net

 

 

放課後は何の用はなくとも必ず立ち寄り、本屋で立ち読みしたり、買い食いしたり、はたまた友達と併設された立体駐車場を舞台にしてモデルガンで銃撃戦をやったりしてた。子供の頃の私にとってショッピングモールは、想像を膨らませることのできる巨大な要塞、または基地のようなもので、まるで憑かれたように通っていた。

 

中学に上がると、ショッピングモールはまた別の空間になった。気になるあの娘と偶然会えないかな…と期待する出会いの場。学校で見慣れた制服姿ではない私服姿の女の子に出逢えた日にゃ、もう天にも昇るような気分だった。


先日、久しぶりにそのモールに行ってみたら、いつの間にか屋号が変わり看板も取り替えられていた。中身はそのままだったが、所々壁紙が剥がれたり薄汚れたり、また訪れるお客も格段に減ってるようで、時の流れと共に、たかが一商業施設の衰退といえども一抹の寂しさを感じずにはおれなかった。だってなんだかんだいっても私にとってモールの風景は郷愁をそそるものだから。

 

もういい歳になった今でもショッピングモールが大好きだ。あの頃に比べると今のモールは規模も格段に大きくなってるし、店内にいろんな施設も増えてる。特に最近のモールには最大公約数的な商品の他にヴィレッジ・バンガードのようなサブカル寄りの店も用意されてるから、通う喜びも倍増している。

 

夜、月のひかりに照らされた、車が少なくなった駐車場を眺めるのが好きだ。玄関近くのベンチで、何をすることもなくボンヤリ座ってる人を見るのも。夜のモールには詩的な美しさを感じることもしばしば、なのだ。

 

現在、住んでる場所の近くにないので、あまり頻繁には行けないのだが、もし近くにあれば毎日のように通ってるに違いない。そう、小・中学の頃のように。

 

なぜ人はショッピングモールが大好きなのか

なぜ人はショッピングモールが大好きなのか

 
レゴ フレンズ ウキウキショッピングモール 41058

レゴ フレンズ ウキウキショッピングモール 41058

 

 

 同じ系列のショッピングモールが日本中に続々と建設されているおかげで、日本の郊外の風景が画一化されているのは間違いないし、そのことに一抹の味気なさを感じなくもない。ああいった人でごった返す商業施設は嫌い、という気持ちもわかる。しかし、もう好きなもんは仕方ない…としかいいようないのよね。夜の街灯に吸い寄せられる蛾のように、知らず知らずにモールの喧騒に興奮を覚える私。

 

まぼろしの郊外―成熟社会を生きる若者たちの行方

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 もしかして私はモールに溶け込むことにより”名前のない、なんでもないただの人”になりたいのかもしれない。〇〇という会社の誰、とか〇〇家のご主人といった、生きてるうえで避けて通れないレッテルを脱げる唯一の場所、それはショッピングモールのような無個性で画一的で小奇麗で大量生産品にあふれた所なのかもしれない…などと大袈裟に考えたりして。

 

p-shirokuma.hatenadiary.com